アンリミテッド・サガ





もう何から書けばいいのかわからない状態ではありますが、

今回はオフィシャルサイトの文章を軽く引用させて頂きながら

レビューを進めてみたいと思います。






「長々と文章読んでられねえよ!」

そんなアナタは一気に総評へどうぞ。





SYSTEM


洗練を極めた、ムービング・フェイズ。



より洗練され、スピーディーに展開するU:サガを象徴するのが

移動画面=ムービング・フェイズだ。シンプルにデザインされた「道」、

画面上には小説の挿絵のような美しい画像が現れ、画面の風景を表示する。











と言っておりますが。

システム面では移動方式の事を全面的に押し出してますね。

小説の挿絵のような美しい画像が現れると。











あの、これ手抜きって言うんじゃないんですか?













コントローラのアナログスティックを上の図のように?????とか

表示されてる部分に傾けてると移動します。やり辛さMAX。

名作RPGが
すごろくになっちゃいました。



敵が出て来たら大体勝手に襲ってきます。「逃げる」なんてコマンドはありません。


Win or Dieです。



まさに男のゲーム。










出来る限り無駄な戦闘を避ける為に敵を避けて行く、

ロマサガ以降続いた楽しみがまずここで一つの終わりを迎えます。

襲って来ないタイプの敵もいますが、大体襲われます。













次に移動面で厄介なのが罠のシステム。

ダンジョンを徘徊していると、いきなり罠が発動します。








なんて具合にリールが回り出します。

そう、この
リールこそがアンリミテッド最大の汚点です。















リールのハズレを引いたら






ダメージを受けてます。

このサガは、
戦闘終了後もHPは回復しません。

それは何故か?















今までのサガシリーズ(ロマサガ2以降)はHPとLPの概念がありました。

HPが無くなると同時にLPがまず1減り、キャラクターは気絶状態になります。

気絶状態でダメージを受ける事によって今度はLPが1ずつ失わていき、

そしてロマサガ2、3では、LPが0になったキャラは消滅していました。

LPは回復手段が少なく、宿屋等では回復しないのでこれはこれで

ひどいシステムでした。3以降は宿屋で寝たら回復できます。








では、アンリミテッドサガはHPがなくなるとどうなるのか?







アンリミテッドサガでは戦闘終了後もHPは回復しませんが、

0になっても気絶などせずに
ピンピンしています。

罠でHPが0になる事も多々あり、トラップに引っかかる→敵出現→戦闘

なんて場面はしょっちゅうです。しかし元気に戦闘に参加できます。







本作では
HPはLPを守る為の壁であり、HPが0になると今度は

LPが減りやすくなってしまいます。今までのシリーズは1ずつでしたが、

本作では受けるダメージによって一気に3とか減って行きます。酷いです。







LPが0になったキャラは気絶状態となり、今度こそ戦闘には参加出来ません。

問題なのは、HPが余っていてもダメージによってはLPが減るという事実ですね。

主人公キャラクターのLPが0になった瞬間ゲームオーバーとなるので、

なるべく主人公を戦闘に参加させなければいいと考えたら今度は主人公が

成長しません。これはBattleの項で説明します。












罠はリールで○マークで上手くで止めたら回避。

失敗したら罠が発動。







宝箱が出て来たらほとんど罠がかかっているので、リールで罠解除。

失敗したら罠が発動。









罠を解除したら、今度はカギがかかっているのでリールで開錠。

ここは失敗してもリトライを迫られるだけです。
















おまけにこのゲームには
装備品に耐久度が存在。


装備品は使用する事で耐久度が減って行き、0になったら壊れて使えません。

よって0になる前に、簡易修理などのスキルを使って武器を修理する必要があります。










武器を簡易修理する時もリールが発動。










○、×、爆弾マークがくるくる回転しますが、○以外で止めたら

逆に耐久度が下がるという優れもの。






ここまで行くと素晴らしいですね。


素晴らしく面倒ですね。














ついでにワールドマップはロマサガ3に似てます。

ただ、今までのように「街の人から話を聞いて、マップに新しい地名が出る」

なんてシステムではありません。






街にはそれぞれ酒場というものがあり、そこでパーティーの装備を変更したり、

冒険の選択をします。







この冒険の選択を行う事により、初めてパーティーはダンジョンに入る事になります。

このシステムを理解できなければ、街から出る事すら出来ません。







そしてそのシステムの不備については同じくBattle項にてご説明しましょう。











移動フェイズは手抜き、おまけに実はこっちの方が移動が面倒。




罠回避も面倒で、ひたすら脱力感がプレーヤーを襲います。















システム

−10点(10点満点)










GRAPHICS 〜グラフィック〜


動き出す、最先端2D。


3Dポリゴンから脱却したアーティスティックなグラフィック。

ドット絵でもテクスチャーでもない、Adobeソフトの技術協力を得て

実現した、絵画的世界がアニメーションする。

またフィールドで表示される画像は状況描写にとどまらず、

それ一枚がアートとしてU:サガの世界を彩る。













ここで一つこのゲームを褒める事が出来ると言うわけですね。

とにかく、
絵は綺麗です。本当に綺麗でした。

ポリゴンを脱却した2Dグラフィックはポリゴンによって支配された

今のゲーム業界の中で秀逸ですね。




戦闘中のエフェクトも派手で美しく、敵キャラもとにかくアニメーションします。





欠点を挙げるとすれば、
スキップできないムービーでしょうか。





オープニングなど、たまーにムービーのようなシナリオが挿入される本作。

どうせなら「全部入れりゃいいじゃん」と突っ込みたくなる、たまに入る声。

強制スキップは出来ないので、見るか放置かの2択が迫られます。



私は放置してました。長そうだったので。






グラフィック

8点(10点満点)










Story


冒険者の数だけ、道がある。



個性的な主人公たちがそれぞれの思惑を胸に七大脅威を目指す。

選んだ主人公によって同じU:サガの世界は、大きく異なる道を示すだろう。
















キャラクターは7人いますが、
まともなのいません。


何か「こいつは!」って思えるキャラ、一人くらいいてもいいんじゃないですかね?


32歳のごつい顔した戦士とか、もはや性別の区別もつかない発明家とか。

絵が綺麗なのはいいですが、キャラクターには凝って欲しかったです。







私はローラさん(30歳の未亡人)で5時間程プレーしましたが、

シナリオに至っては
普通。ほんと普通です。





面白みがない、とも取れそうですが実にその通りであります。

目的がハッキリしているキャラもいれば、そうでないキャラもいるようです。





よって初めは



「どうやって街から出るか」


「こいつの目的は何か」



この二つを理解する必要があります。

この作業を行う為に必要なのは説明書ですが、




このゲーム、
説明書が説明してくれていません。









システムに至っても何に至っても、ほとんどがオフィシャルページより引用された

ゲームの自慢文が載っているようなものです。バトルに関してはもっと酷い気がします。







説明書より分厚い攻略本をつけてくれと言いたい所ですが、

攻略本を読んでまでプレーするゲームとは思えません。










ゲームのやり方がよくわからない



攻略本を買う



わからない部分を理解する



アンリミテッドサガを楽しむ








これは不可能なのではないでしょうか?

攻略本読もうが何しようが、上のシステム面の不備は埋められません。

どうせ罠にかかってイラついてコントローラー投げるだけです。












よって違う案を。














ゲームのやり方がわからない



売ろうとする



既に激しく値崩れしている為、売れない



友達にあげる



友達が怒る



友達とケンカになる



負ける













ゲームを手放してスッキリしているアナタとアンリミテッドサガに怒り狂った友人とでは

明らかに戦闘力が違い過ぎるかもしれません。。





ただのクソゲーならまだしも、このゲームはどこに手放せば良いのでしょうか?

私にはわかりません。










ストーリーの内容うんぬんは置いておいて、そもそもこのゲームは

サガの名をつけている事自体間違っている気がします。



サガシリーズはRPGなのに対し、アンリミテッドサガは
すごろくですから。








サガシリーズとは別のゲームだったとしても、別にストーリーは先が気になる内容ではない。

よってこの点数。














Story

2点(10点満点)












Battle


新たなる頭脳戦。




シリーズを通して進化を続ける、SaGa独自のバトルスタイルも健在。

連携・スキル成長・ひらめきといった定評あるシステムに加え、

新システム「リール」を導入。

1ターン5回のコマンドを効果的に使い、大迫力の連携技である

アンリミテッド・コンボを発動させる。

新しいおもしろさに思わずひきこまれるに違いない。













うそつき!

上の文章を真実に変えてみました。














シリーズを通して
退化を続ける、Saga独自のバトルスタイルも健在。

連携・スキル成長・ひらめきといった定評あるシステムに加え、

新システム「リール」を
導入してしまった。

1ターン5回のコマンドを効果的に使い、大迫力の連携技である

アンリミテッド・コンボを発動させる
と敵も連携に割り込んでくる。

新しいつまらなさに思わず引くに違いない。





これが真実ですね。







繰り返しお伝えしますが、このゲームが楽しいと思う方は

このページ読まないでくださいね。って手遅れですが(;゚д゚)


このバトルこそ、私が最も怒り狂った部分です。


ボロクソに書いてやります。







まず目につくのは
「リール」






スクウェアのゲームは革新的なシステムを生み出す親とは言えます。







FF4の
「アクティブタイムバトル」は往来のターン性のRPGを一蹴し、戦闘に

緊張感を持たせる事に見事に
成功した。






ロマンシングサガは「フリーシナリオRPG」として、決められたストーリーを沿うのではなく

プレーヤー自身がストーリーを自由に選べる事で、飽きの来ない

繰り返し遊べるRPGとして見事に
成功した。






FF7の「マテリアシステム」はゲームを進めながらマテリアを成長させる事によって、

キャラクターの成長を促すと共に戦闘の戦略性を広げ、またレアマテリアの存在等で

やり込み要素を充実させる事に
成功した。










クロノトリガーは成功した(笑)












上はほんの一例ですが、RPGに新要素を次々に盛り込んで行くのは

とても良い試みだとは思っています。

しかしFF8の
ジャンクションシステムのように、プレーヤーが全ての

システムに満足するとは限りません。



「リールシステム」もまた然り



















さて…これが問題のバトル画面です。










「え?楽しそうじゃん?」

そんな声が聞こえてきそうな気がします。




















そして行動するキャラ&武器を選択








「え?何も変わらないじゃん」

そんな声が聞こえてきそうな気がします。








これを5回分選択します。まずここがおかしい。






普通のロマサガ等なら、パーティーが5人いたらそりゃ5人分行動を選択

するのは普通ですがね。






アンリミテッドサガでは、パーティーが一人だろうが5回分の行動を

まずここで指定する事になります。5人パーティーで一人に5回分の行動を

させる事もできます。その場合は行動を選択しなかった4人は

画面外にサッサと逃げて行きます。









そして5人分選んだら








????







突然回りだすリール。ダンジョンで罠解除等にリールが出てくるのは

とりあえず我慢するとして、戦闘もリール。











必殺技をひらめくSagaシリーズの楽しさは残っていますが、

必殺技を出す為には

リールを当たりの目で止めなくてはなりません。











やっと必殺技を覚えたーと喜んだプレーヤーは、ここで目押しの作業を迫られます。












よってスクウェアは
すごろくスロットゲームという

新しいジャンルのゲームに挑戦したわけですね。
大失敗に終わってますが。













そして何とか頑張ってリールを当たり色で止め…るのに失敗!

どこまでスロットを意識しているのかわかりますが、このリール

滑りすぎじゃないですかね?












罠解除の時はもっと酷いですが、明らかに押してからしばらく流れてから

×に止まったりする事が多々あります。

サ○ーア○ゼ等に代表されるスロットゲームのリールを参考に

したのでしょうかね?
フラグ立ってないと止まりません。











やっとこさ必殺技で止めたーと喜ぶのもつかの間、序盤に覚える必殺技は

使えないものが多く、通常攻撃と
たいしたダメージは変わりません。











「ならばもうリールなんて見なくてもいいや」と思ったら、

銃を装備したら序盤はレベルが弱いのでリールにハズレが多い為、

しっかり目押しをしないと当たりません。











「なら銃なんか装備しないで、剣や斧を装備しよう」

懸命ですが、肝心の耐久力の表示が戦闘画面に見当たらないため、

いつの間にか武器が壊れてパンチ使いになります。



ちなみに魔法という選択肢もありますが、ファミリアというわけのわからない

パネルを装備せずに腕輪などから魔法を使っても同じく耐久力は

減っていくので、いつの間にか耐久度が0になっていたら

その魔法使いもパンチ使いになります。











「えーい、ならばパンチ使いばかり並べてやろう」

実はこれが
正解??












それでも常人から見ればリールの流れなんか結構速いわけだし、

普通の人はやはり適当傾向がつくものでは、と予想されます。


















↑のような物も発売されているようですが、

こんなんつけてまでやるゲームとはやはり思えません。














ちなみにキャラクターのパラメータは戦闘終了では上がらず、

その冒険をクリアした時にHPのみ若干上がります。








また冒険が終了したら「長剣Lv2」や「外交Lv3」など、何らかの

条件で出ると思われる
パネルなるものをキャラクター一人につき一つ

選択し、それをまた
パズルゲームのようにハメていく作業が始まります。

今度はパズルです。










パネルの位置や他のパネルとの色等によって力等のパラメータが大きく

変化していくのですが、明らかに説明書の説明不足によって

ライトユーザーはパネルを適当に配置して行くことになります。











パネルの配置等は一切行えず、置く場所を変更する事も出来ません。

よってそれ以降可能なのは、その設定のまま冒険をクリアし、また

新しいパネルを頂いたら既存のパネルに上書きするという作業のみです。









しかしこのゲームは
明らかに敵が強い為、どこかでレベル上げをしたい、と

考えるのはRPGユーザーの基本ではないでしょうか?








何度も繰り返しますがこのゲームはすごろくなので、冒険のダンジョンには

それぞれ決められたターンが設けられていて(行動する度に1ターン)、

そのターンを過ぎると
パーティーは勝手に街に戻されます。









通常戦闘ではパラメータは一切上がらない為、冒険の終了を迎えなければ

パーティーの強化は出来ません。よってむやみに宝箱の罠を外そうと

数十ターン頑張ってたら、意外にあっけなく街に戻されたりします。

しかし宝箱等でGETした金や物は手元に残るので、それを手に武器の

強化を計ったりするのは悪くないかもしれませんね。










しかしながら言った通り武器にはそれぞれ耐久度が存在する為、

結局はボロくなった武器を新しい武器に変える必要性が出てきます。

ついでにダンジョンの時間切れではパネルはもらえないので、

パーティーは一向に強くなる気配がありません。





結局は
時間の無駄という事ですか?









あとはそうやって適当に作り上げたパーティーには余りにも

過酷すぎる程凶悪な中ボスが出てきたり。






一撃でHPが0になってLPがバリバリ減っていく事は

ザコ戦でも多々あるので、別に慣れっこではありますけどね。





別に宇宙人が作ったゲームでもあるまいし、

テストプレーの段階で気付いて欲しかったです。

それとも
テストプレーヤーは攻略本を見ながらプレーしたのですかね?






何か他にもバリバリ戦闘に関する不満があった気がしたが、

とりあえずここまで。




言えるのは、もはやサガではないという事です。













バトル
−10点(10点満点)






MUSIC




ここで謎だと思ったのが、オフィシャルサイトには

音楽に関する自慢がほとんど書かれていないという事実ですね。





今までプレーヤーに最高の音楽を多く提供してきたスクウェアの

ゲームミュージック。果たしてアンリミテッドサガの音楽はどうか?


















結論から言えば、音楽は格段に進化しています。







作曲者はFF]等で有名な
濱渦正志さん。

とにかく頭に残るいいフレーズが多すぎなので、

何曲か私も耳コピで練習したりしました。







難易度高い曲は多いですが、とにかく練習になるわ

引き出しは増えるわ、普通に聴けるわ、まさに最高の一品ですね。





下手に中古CD店などで適当なインストCDを買って失敗するよりは、

こういった名曲続きのサントラを購入した方がいいでしょう。






不運なのは、アンリミテッドサガに使われてしまったという事でしょう。

もしこれがクロノトリガーやFFの音源として使用されていたら…

そんな濱渦さんの叫びが伝わって来る気がします。




しかし私はゲームがいかに
クソだろうと、この音楽を

嫌いにはなれないのでやはりオススメするのはサントラですね。




最も気に入った曲


「旅の七人」

「バトルテーマT」

「バトルテーマEX」









音楽
10点(10点満点)












総評





ゲームを買わずにサウンドトラックを買え!




もうこの一言に尽きますね。

何が悲しくてこのゲームをプレーしなくてはならないのか?






答えは簡単、綺麗なグラフィック、そして素晴らしい音楽を聴く為です。

ならばゲームをプレーする意味はあるのでしょうか?






私の中には残念ながらありません。

音楽を真剣に聴きたいのならばCDを買えばいいだけの話であり、

ゲームプレー中に聴いても苦痛に感じる可能性が高いです。




もしかしたら
ゲームよりサントラの方が高いかも。


たとえそうだとしても、このゲームに多少なりとも興味を持って

しまったのならサントラを聴くべきだと思います。





クソゲーマニアの方にも本作はオススメしません。

他のクソゲーをお探しになった方が良いかと。

私もクソゲーは好きですが、
本気で怒ると思いますよ。




よってアンリミテッドサガは






音楽のいいすごろくスロットシミュレーター






目押しの練習にでもどうぞ。








システム:−10点

グラフィック:8点

ストーリー:2点

バトル:−10点

ミュージック:10点


総評:0点





アンリミテッドサガ:その1に戻る


その2をもう一度読む


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